2017年7月のページ

2017年

7月

30日

お中元でチームワークを考える

7月からお中元のシーズンが始まったが、私も例に漏れず、上半期の「感謝」と「御礼」を込め、そして知らず知らずの間に積み重ねてしまっているであろう「御無礼」「御無沙汰」に対して謝意を表す為に、出来る限りの方々に、お中元を送らせて頂いている。

また有り難いことに、多くの方々からお中元の品を賜る。(ありがとうございます!)

当社では、頂いたお中元お歳暮の品は、私が個人的に頂戴したものを除き、その他の品は全て、社員、パート、アルバイト、派遣、下請け企業の従業員の皆さんに、一人まるまる1箱ずつ分配するようにしている。

熨斗と送り状だけを外すと、あとは中身の品の良し悪しや金額の高い低いは全く考慮せず、総務が機械的に、お中元の箱に従業員の名前を順番に記入していき、それを各部署に持って行き配布する。

だから社員に配布された品より、パートさんに配布された品の方が高額の場合もあるので、クジみたいなものなのである。

その事について、毎年のように冗談とも本気ともつかないボヤキが私の元に寄せられる。

「社員と、出勤日数が少ないパートや派遣とが、同じ1箱ずつなのはどうだろうか?出勤日数の少ない人には配らなくてもいいのでは?」

「社員に先に中身を選ばせて欲しい」

などといった内容である。

そのことについて、私なりの想いを書いてみたい。

 

学生時代の柔道部の監督である加藤秀雄先生 (講道館柔道九段)>>が部員を集めて何度となくおっしゃられた話がある

「柔道は一人では出来ない。試合も練習も相手になってくれる人がいるからこそ出来る。だから柔道は練習や試合の前後には必ず相手への敬意を表すための『礼』を行うだろ。

長年、監督をしていて感じることだが、強い選手が揃っていてもチームワークが悪い年は早々に敗退したりする。それとは逆で、一人ひとり見れば強い選手じゃなくても、選手も補欠も関係なく皆の仲が良い学年は良い成績を残している。

選手は練習相手になってくれる補欠に感謝し、補欠は選手に対して、我らの代表として少しでも強くなってほしいという想いが強い年ほど良い成績を残している。

選手も補欠も関係なく全員で『全国優勝する!』という想いを共有している年は強い。」

 

実際に私は、このお話を、身をもって体験した。

仕事でも同じである。一人では部分的な仕事しか出来ない。

社員だけでも、パートだけでも、部分的な仕事しか出来ない。

それに自分一人で目標と対峙するより、チームワークを以って目標を共有する方が、大きな実績が得られる。

「お中元を山分けする!」ということは小さなイベントながら楽しいことだと思う。

その楽しいことに社員もパートも派遣も関係ないのではないだろうか?

良い出来事についても、悪い出来事についても「自分には関係ないことだ」と従業員の誰にも思ってもらいたくない。

皆が皆、丸竹の当事者である意識を持って欲しいと願っている。

丸竹という船に共に乗った者同士、スタメンもサブメンバーも互いの存在に感謝しながら、目標を共有できる「チーム」でいてほしい。

そんな想いから、お中元お歳暮に関しては、先出の方式を取っているのである。

 

2017年

7月

24日

モチベーションが落ちた時

仕事でもスポーツでも趣味でも、モチベーションを保ち続けるのは、すごく難しいと思う。

母校の後輩の、柔道でオリンピック金メダリストに3度なった野村忠宏氏や、オリンピックに5度出場して全て入賞した谷亮子氏のように、長期間に渡り第一線に立ち続けられる人は、天才という才能だけではなく、モチベーションを保ち続けるのが特別上手いのだろう。言い換えればその方法を会得しているのだろうと感じる。

今回は、私なりの、モチベーションが落ちた時の対処方法をいくつか書いてみたい。

 

疲れた時

私の場合、モチベーションが落ちる原因で一番多いのが、寝不足や、体力的に疲れた時である。そんな時、「今日は何もやりたくない!」「何をするのも面倒くさい!」「あぁ!しんどいな!」という思いが頭をもたげてくる。

こんな時は30分ほど、携帯の電源も切って、たとえ仕事中であっても車の中で迷わずに寝るのである。たとえ短い睡眠時間であっても、かなりリフレッシュ出来、やる気にスイッチが入る。

 

失敗した時

物事が予定していた計画通りにいかなかった時や、失敗した時は、そのことを引きずってしまいモチベーションが落ちる。

やる気が起こらず、しかしながら渋々仕事を続けるが、すぐにモヤモヤした感情に支配されて、目の前の仕事がなかなかはかどらなくなる。

こういう時は、仕事の手を止めて、まず徹底的に後悔してみることにしている。

全神経を集中させて後悔するのである。

あの時にこうしていれば!?あぁしていれば!?と思考を巡らし、自分自身を責め続ける。自分を、別の自分が重箱の隅を楊枝でつつくぐらいまで糾弾する。そしてその糾弾に一つ一つ丁寧に回答する。すると上手くいかない原因が掴めてくるのである。

今スグ出来る修正は何か!?今スグとれる行動は何か!?と自分に問い掛けているうちに、思考は「失敗」から「未来」へと移り、やる気が回復するのである。

 

なかなか成果が得られない時

頑張っていても、なかなか具体的な成果が得られない時は、モチベーションが落ちる。

頑張っているのに成果が得られない理由の一つは、その目標が大きいからである。

この場合の解決方法は目標を小さくすれば簡単に回復できるわけだが、私の場合は経営者という立場上、一度決めた目標について、簡単に下方修正出来ない。(手段については、たえず見直しする。)

社員が頑張っているのに、なかなか成果が得られずモチベーションが落ちていると判断した時には、私は目標を小さく分割して報奨金を設けるようにしている。

例えば当社のリラクゼーション事業部ではエステサロンを運営しているので、それを例に出して説明してみる。

『半年後までにエステサロンの新規顧客を20名増やす』という目標を立て、最初の1か月目では0名で、社員のモチベーションが下がっている場合。

残りの5か月で20名を割ってみる。つまり月毎4名×5か月という目標にする。そして月の更新に拘らず、たとえ月がまたがっても4名達成ごとに報奨金を設けるのである。

このように分割した目標で成功体験を積めれば、自然にモチベーションは持ち直し、加速度的に上がってくる場合が多い。

 

2017年

7月

12日

定年・終活

先般、同級生のお父上が86歳でご逝去された。

私が子供の頃から、遊びにお伺いすると「おっ!立花君か!勝手に上がり!」と、いつも気さくに声を掛けてくださるお父上であった。

通夜と葬式には多くの同級生が参列し、中には40年以上ぶりに顔を見る旧友も数名いて、まるで同窓会のようになった。

皆そろって齢55歳という事もあり、精進上げでの話題は、第一に「健康状態」・第二に「体力が落ちた」・第三に「定年・終活」といったテーマが中心であった。

図らずも友人のお父上がご逝去されたことにより、人生の後輩である我々に、改めてこれらの問題を再考する機会を与えて頂いたように思う。

本日は上記の3つのテーマについて、私の取り組みを書いてみたい。

 

まず「健康状態」についてだが、50歳になった年から、健康管理のサポートをしてくれる会社の会員になり、精密検査を定期的に受けている。これはズバリ病気への恐怖そして経営者としての社会的責任からである。(関連記事:健康という責任>> 経営者に終わりは無い>>

次に「体力が落ちた」についてだが、若い頃に比べて確実に衰えてきていることは自覚しているので、近年はなるべく体重をコントロールし(難しい・・・)、歩くようにしている。

さて3つ目の「定年・終活」についてであるが、これが本日のメインテーマである。

しかし私は、経営者という事もあり、健康状態が良いという事もあり、「人生の終わりについては、まだ何も見据えていない」というのが現状である。

しかしただ一つ、自分の中で決めていることがある。

経営者としての引き際のことである。

率直な気持ちを書くと、社会が私の経営者としての資質を必要とし、その存在を認め、働かせて頂けるのなら、健康管理に注意を積み重ねながら、頭と体が健全である限りは「必要とされる喜び」を胸に、幾つになっても働き続けて行きたいと考えている。

しかしその想いに反して、いずれは年齢の増加に伴い頭も体も老い、経営者として賞味期限の切れる日が遅かれ早かれ到来するのは避けられない事実である。

そして賞味期限が切れているのに、会社の舵を取り続けることは、まさに「老害」以外の何ものでもないのである。

そこで実は、引き際を見誤らない為に、いつでも株主様の総意に基づいて、経営者である私に引導を授けて頂けるシステムを構築しつつある。

それは私の65歳の誕生日までに、今の私の持ち株比率70%の状態を49%まで下げる事である。

社長を解任する人事権を株主様に委ねることで、

自分が衰えているにも関わらず、それを自覚せず、過信し行動し、会社をあらぬ方向に導いて行く癌にはならずに済むだろう。

人生をかけて、創ってきた、守ってきた会社の癌に自分自身がなるほど悲しいことはない。

また、世代交代が図れず老朽化した組織にならないためにも、「私から社会へ問いかけること」「私に対する査定を社会から頂戴すること」が必要である。

 

数十年ぶり会った同窓生が葬式の帰りに言った「次回、またみんなに会えるのは、病院か葬式か墓くらいやね!?」という言葉に爆笑しながらも不安を覚え、今年の人間ドックの予約をすぐに入れた次第である。