2019年3月

2019年

3月

31日

ご住職との一期一会

御朱印を収集するのが、数年前からブームになっているらしいです。

「御朱印女子(ガール)」という言葉まで生まれて、神社や仏閣とは程遠かったイメージの若い女の子も、今ではあちこちとお参りに伺う中で多く見かけるようになりました。

しかし「スタンプラリー感覚で集めるのは本末転倒」などの排他的な批判もあるみたいです。けれどたとえブームであっても、今まで神社仏閣に興味が無かった人たちが各地を訪ね歩き、積極的に一期一会の経験をする事は、喜ばしいことだと私は思います。

 

さて前置きが長くなってしまいましたが、私の、ご住職との一期一会を紹介させていただきます。

実は私もご多分に漏れず、掛け軸や御朱印帳を持ってあちこちを駆け巡る御朱印オッサンです。

ただし一時のブームに乗ったのではなく、両親の実家が共に信仰の厚い家系だった影響もあって、よちよち歩きの前くらいから、あちこちの神社仏閣を巡ったと聞いています。

このような環境の中で、私が中学3年生の頃、徳島県の四国八十八か所六番札所の安楽寺へ母方の叔父と一緒にお参りに行った際の話です。

本殿でお参りをさせて頂いた直後、「何をお願いしましたか?」とご住職に声を掛けられました。

私はその時期、天理高校柔道部に入部する事がほぼ決まっていたため、「天理に行って柔道日本一になりたい!」とお願いしたことを迷わず打ち明けました。

するとご住職は、「天理は野球や柔道の強い所やね。素晴らしい誓いやね!努力して日本一になるぞ!という自分自身への宣言を本殿でした訳ですね?」とおっしゃいました。

私は「日本一にしてください!」とお願いしたつもりだったので、「ちょっと違うけど!?」と心の中で突っ込みを入れながら、急に話しかけられたこともあり言葉を継げずにいました。

するとご住職は、

「柔道が出来る環境の全てに感謝し、努力を惜しまず精進すれば道は必ず開かれますよ」

「神仏の前では、まず自分自身が置かれている環境への感謝を伝えなさい。そして神仏に対して誓いなさい。そして日々安全にお守り頂けるようにと願いなさい」

「また難儀や事情や病気や不自由のある人は、自身も努力しますが不思議なお力も貸してくださいと願いなさい」といったような内容のお話をしてくださいました。

 

40年も前の記憶なので不正確な点もあるかとおもいますが、このご住職との一期一会の会話により、仏壇や神棚を始めとし、手を合わす際の心の在り方が変化しました。まさに「神頼み」から「感謝と誓い」に変化しました。

2012年に書いた「努力を極めてからじゃなければ運は来ない>>」のお話も、この時の会話が起因しています。

 

2019年

3月

18日

大地震と地方創生

ご存知のとおり、日本は北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレートの4つのプレートがぶつかりあっていて、世界的にも地震が多い地域です。

地震と噴火が有ったからこそ出来たと言っても過言では無い成り立ちを持つ列島です。また今もプレートは活発な活動を休みなく続けており、世界で発生する大地震の大半が日本周辺で起こると言われています。そんな地震大国である日本に住む限りは、いつ大地震や噴火に見舞われてもおかしくないというのが現状です。

さて各種の観測網整備や学術データにより関西方面では30年以内に南海トラフでは最大でM9クラスが70%の確率で発生するといわれています。また関東・中部方面においては過去の地震周期と観測を勘案しますと関東大震災・東海地震・富士山大噴火についても、いつ来ても不思議では無いと言われています。

 

そこで地震は「忘れた頃にやってくる」ではなく、「明日にでも起こるかもしれない」事を前提に、早急に準備を進めて行かなければならないと思います。各家庭や各企業レベルの対策はいうまでもありません。

 

とりわけ私が恐怖感さえ禁じえないのは、一極集中している関東での大震災です。

首都周辺には全部で4つのプレートが入り組んでいます

今の東京一極集中型の状態で、もし関東大震災が発生したら、想像も出来ない程の壊滅的な打撃を受けて、国としての機能を最低でも数年間は失い、国が再生し再び立ち上がるまでには20~30年の歳月を要するのではないかと思います。

中央省庁や大企業の多くは東京に本社を置いています。

人口においても首都圏に約4千万人(日本の総人口の約3分の1)が暮らしています。

第2次安倍政権で掲げられた、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした「地方創生」も進みつつあると思いますが、なかなか是正を実感できないのが現状ではないでしょうか。

まず地方に安定した雇用がなければ人は転入して来ません。大企業の地方移転、または地域産業が活性化し、地元の中小企業が元気になり、安定した雇用を創出することが必要です。

安定した雇用を創出することは、地方創生うんぬん以前に、経営者の務めでもあります。

 

「大震災、いつかは来ると思っていたが、まさか今日来るとは思はなかった」では遅いと思います。

次世代の人達のためにも、一刻も早く東京一極集中を是正し、地方創生を進めていただきたいです。

私は私の場所で私なりに出来ること(盤石体制の企業を作り安定した雇用を創出すること)に一生懸命取り組む所存です。