対立する世界から、譲歩する世界へ

今年はさまざまなモノが「対立」した年であったと感じます。

・米中間では、貿易、テクノロジー、産業、知的財産権、コロナ発生の責任問題など、多くの領域で対立が深まっています。

・米国内では、白人警官により殺害された黒人のアフリカ系コミュニティの不満が爆発し、大規模な抗議活動が起こりました。

・米大統領選挙でも、南北戦争を彷彿させるような対立が起きています。

・日本の政治も右左の二極化が生じています。

・パンデミックの歴史の中で何度も繰り返されたことですが、経済を優先させたい者と、ウイルスの封じ込めを優先させたい者との間で意見が対立しています。

「公益のためには経済活動が必要だ」「公益のためには強力な自粛要請が必要だ」

これらの「公益」の中身も、一人一人イメージしているものが違うであろうと思います。

たとえば、経済的に豊かなことであったり、健康なことであったり、職があることであったり、安定した医療サービスが受けられることであったり、子供達がリモートで安全に教育を受けられることであったり、通常の学校生活を送れることであったりetc・・・

立っている場所が違えば視点も違う、見えている光景も違います。

互いが自分の主張を大声で言い合って、相手の話には耳を塞ぐことを続けていると、やがて本格的な諍いが始まり、それが「分断」へ「戦争」へと、より最悪な世界に突き進んで行くように思います。

それぞれ「正義」があっての主張で、だから譲れないのかもしれません。

しかし、どこかの時点で頭の熱を下げて、聞く耳を持ち、謙虚さを持って、相互の立場を尊重しながら折り合いをつけなければ、社会不安の脅威が拡大して行くばかりです。

 

ところで、車を運転しているとよく見かける看板があります。

『あおるより ゆずるあなたが かっこいい』と書かれた看板です。

この看板を見るたびに、自分自身の若いころの運転を思い出して恥ずかしくなります。

運転免許証を取得してから30代初めくらいまでは全てに渡り余裕がなく、若気の至りと元来の「せっかち」な性格が相まって、「たとえ3秒でも早く進みたい」と、他人様に不快感を与えてしまうような交通法規ギリギリの運転マナーだったように思います。(現在はゴールド免許を取得し、安全運転を心がけています)

運転に限らず多くの面で「アメリカファースト」ならぬ「自分ファースト」でした。

しかし「経営者意識の覚醒>>」の回でも書いたように、自分ファーストではなく譲ることを覚え、全てのステークホルダーの「良し」を追求するようになってからの方が、協力してやろう助けてやろうとしてくださる方が有り難いことに増えたので物事がスムーズに進みます。

冒頭で述べたような世界中で発生している対立も、あと少しだけでも人に譲って「折り合いをつける」ということが出来れば、今より良い社会が実現していくのではと思う次第です。

 

さて本年も稚拙なブログをお読みいただき、大変有難うございました。心より深謝申し上げます。

来る令和3年も引き続き精進を重ねてまいる所存でございますので、変わらぬご厚情を賜りますよう、伏してお願い申し上げますとともに、皆様のご健勝とご多幸、またコロナ禍の終息をお祈りいたします。

<お知らせ>

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