2015年

4月

26日

落ち着かねば!

年度末に工場で機械の故障があった。

昨年、新規に導入したばかりの機械だった為、今回が初めての故障であった。それ故、修理経験者が誰もいなかったので、私も修理に立ち会った。

故障箇所を見てみると、ホームセンターでも売っているような汎用部品を調達すれば簡単に直せそうな感じであった。

そこで年度末でもあり繁忙期で納期も迫っていたので、機械メーカーの出張修理を待たずに自社で修理することにした。

ところが、うまく組み込めない。

そこで、私が機械メーカーの担当者に電話を入れて、メモを取りながら組み立て順序を教えてもらった。その後、社員にそのメモを渡し、念押しで口頭でも組み立て手順を申し送りした。

しかしどういう訳か私は、メモに書いてあった手順と全く逆の手順で社員に説明したらしい。

当然、社員は「社長!メモ内容と説明してもらった手順が、まったく逆ですが・・・!?」ときた。

当然である。しかし私の頭の中ではメモ書き通りに説明したつもりであった。

聞いて記憶していた内容に間違いは無かったのだが、口から出たことは全く逆の事を言っていたのである。

 

時々こういう失敗をしてしまうのである。

そこで今回は反省の意味も込めて、自分なりに失敗の原因を考えてみた。

 

まず、ご存じのとおり私は「おしゃべり」である。その上、頭から常に湯気が出ているほど、すごく「せっかち」で早口ある。

おまけに気が多く、会話の途中でも次々に別のことを考えてしまったりする。

口ではAのことを話ながら、意識は次に話すBの方に向いてしまったり、会話とは全く関係の無いことを考えてしまったりする。

口と頭が別作業をしているような感じなのである。

そんな事が多いので、会話がおろそかになり、間違った情報を言ってしまったりするのだろう?!

その他にも、会話の途中で頭の中で考えただけで、すでに話したような気になってしまう。

後で落ち着いて考えれば思い出して「あぁぁ失敗した」と気付くのだが、話している最中は先へ先へと関心が向いてしまい、気付かない。

幼稚園から大学中退まで(今もかもしれない)、学校の先生から言われ続けたことは、

「おまえ!ほんまに落ち着き無いなぁ!」である。

そう言えば、私はガチャガチャと落ち着きの無い子供だったので、親戚の年配者は未だに私のことを「ガチャ彦」と呼んで来る。

頭の中の文章を口に出す時には、意識はもう別の事柄に向いていて、そういう時は口が疎かになり間違った事を言ってしまう・・という失敗は、すでに子供の頃からだったように思う。


幸いに社内での通達事項や伝言は、ほとんど文書で申し送りするので、今までは大きな失敗はない。

が、今後起こらない保証は何もない。

しかし起こっていないのは、まわりの皆が私の性分を熟知し理解しフォローしてくれているからであろう。感謝感激!

それに甘んじることなく、私も良い年齢なのだから、いいかげん落ち着かねば!!

 

2015年

4月

12日

大塚家具の騒動について

一時期、新聞やTVを『大塚家具の父娘戦争』が毎日のように賑わしていた。

親子の恥をわざわざ株主総会という公の場に晒して、投票で賛否を問うような話では無かったように思うのである。

しかし見方を変えて見てみると、この問題が仮に親子の感情論抜きの「経営陣同士の戦い」に終始していれば、素晴らしい戦争であったろうにと思う。

なぜならば大塚家具は「大塚ブランド」を打ち立て革新的な販売方法で売り上げを伸ばしてきたが、

「時代の流れとともに変化する経営環境・消費者指向に今後どう対応していくべきか?」という、

大小を問わず全ての企業が模索していかなければならないテーマを問うていたからである。

 

ここで経営の勉強命題として、もしも私が大塚社長(娘)であったならば、どうするか?

考察してみることにした。


1、ブランドは一朝一夕で出来るものではなく、「高級家具といえば大塚家具」と皆が思い浮かべるほどしっかりと市場に根を下ろした大塚のブランドイメージを、安物を売ってむやみに低下させてはいけない。またこのことはブランドイメージだけでなく過去に大塚ブランドを購入してくれたお客様に対する企業としての責任と義務でもあろう。

そのためにも、一般大衆に向けた低中価格帯の「対抗ブランド」を新たにつくる。

そしてこちらのブランドでニトリやイケヤに対抗し、「大塚家具」は従来路線のまま高級志向でいき、威光ブランドを守る。

 

2、採算が微妙な富裕層人口の少ない地方の店舗は、対抗ブランドに変更する。

ただ大塚家具は広い面積の店舗がほとんどあるから丁寧な市場調査の上、富裕層の割合によっては面積を分け「大塚家具」と「対抗ブランド」の両方を構える。

ブランドの差別化を図るためにも完全に独立したそれぞれ別の店舗という体をとり、入り口や会計・接客方法を変える。

 

3、富裕層人口の多い主要都市(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡)の既存店舗は従来路線のまま高級志向でいき、威光ブランドを守る。豊富な品揃えが大塚家具の強みでもあるので、対抗ブランドと面積を分けるなどはあえてしない。

 

4、採算が取れていない地方の店舗は即廃店させ、主要都市に残した従来店舗(3、)のなるべく近隣に、出来るだけ初期投資を抑えて対抗ブランド店舖を新に構え、一般大衆を取り込む。

 

こんな感じはどうだろうか? これなら創業からのイメージや企業ブランドも守れるし、今まではニトリやイケアに流れていた低中価格帯志向の消費者を取り込むことも出来るのではないだろうか。

 

 しかし、今回の騒動で結局は勝ち負けなど存在しなかったように思う。

最大の被害者は企業としてのイメージを落とした法人としての「大塚家具 株式会社」というブランドではないだろうか。

騒動の渦中においては、経営者としては最も忘れてはいけないはずのお客さま・仕入れ先・社員や株主の皆さまの存在は、忘れ去られていたように思う!

 

2015年

4月

05日

26年度 会計年度末を終えて

当社にとって3月は一般で言う所の12月である。

繁忙期の中でもピークの繁忙期であり、息つく間もないようなきりきり舞いの忙しい期間である。

 

なぜ3月にこのような盆と正月が一緒に来たような忙しさになるのかというと、

まず当社の主力製造品目である「毛布等のテキスタイル関連商品」が、その特性上寒くなる10月頃から忙しくなり始める。

また官公庁さまや一般大手企業さま向けに販売させて頂いている「災害用備蓄関連商品」のオーダーが、9月10月頃から集中し始めて、官公庁さまや一般大手企業さまの予算執行や会計年度末の都合上である3月31日に納期が集中するのである。

また「土木関連資材」のオーダーも年度末の関係上、同時期に納期が集中する。

 

この繁忙期を迎える為に計画性をもって徐々に在庫を作り置きしていくのだが、どうしても作り置き出来ないオーダーも多数発生する。

というのは商材に名入れするオーダーが全体の約60%毎年有り、オーダーが決定してからしか作れないのである。「災害用備蓄毛布」や「災害用備蓄衛生用品」の各地方自治体さまの名入れや、フェリー等の船会社さま船名入れなどが、その例である。

また「土木関連資材」にも工事現場名や大手ゼネコンさまの社名入れオーダーも発生する。

 

そのような訳で、3月中は、その日の勤務体制によるが2交代(8時間+残業4時間)もしくは3交代(8時間×3)、土日も操業で、ほぼ休みなく24時間の製造体制が続くのである。

しかしそれでも間に合わず、下請けさんや協力会社さんも毎日フル稼働の状態である。

また社員数を端境期に赤字を出さないギリギリの人数で運営している関係上、正社員の数倍になる人数の派遣社員さんや短期アルバイトさんの大量導入で毎年、安全第一を旨に何とか3月を乗り切るのである。

 

このように大量のオーダーに恵まれ、毎年繁忙期を迎えられるのは、お得意さまや販売代理店さまのご厚情と、当社の商材営業に対する血のにじむ様なご尽力のおかげに他ならないのである!

このご厚情やご尽力に少しでもお応えする為にも、オーダー頂ける商品はこの時期全社を挙げて限界まで受注させて頂き、また品質向上に最善を尽くし、納期徹底を貫徹するのが使命と考えております。

 

そしてあと一つ、経営者である私が忘れてはならないことがある。

全社員(アルバイト、パート含む)・下請けさんや協力会社さん・派遣社員さん等、当社に関連する全ての人々の頑張りに対する感謝である。

特筆したいのは、各事業部長たちの頑張り。

皆さんの頑張りは、ちゃんと見ています。気付いています。

本当にありがとう。頼りにしています。

 

お得意さま・販売店さま・社員の皆さんそして当社に関わる全ての皆さまのおかげで、今年度も会計年度末を終えることができました。

心より御礼申し上げますと共に来る27年度もよろしくお願い申し上げる次第であります!感謝!