トイレ掃除を侮ることなかれ

私は運気を上げる為にも掃除、その中でも特にトイレ掃除を心がけている。
ある時、そのことを知人に話すと、「風水とか迷信のたぐいですか?そういうのは、あまり信じられないなぁ」と言われたことがあった。

しかし風水や迷信は荒唐無稽なものではなく、きちんと理にかなったものが多い。
例えば風水では家の中心や北東に浴室を設けるのは凶と言われているが、衛生面 から考えると納得できる。北東に浴室を置くと早朝ぐらいしか日光が当たらないため、1日中ジメジメしていてカビや雑菌が繁殖しやすい。家中に菌が蔓延すると家族の健康状態が悪くなる。
こういった具合だ。

 

私のトイレ掃除にも理由がある。
例えば美味しい料理を出すレストランに行ったとして、そこのトイレが汚れていると、客の目に触れない厨房では、どんな具合に衛生管理されているのか不安になる。
何事も一事が万事だからだ。
トイレを清潔に出来ないレストランが、厨房を清潔に出来るはずがない。
それと同じことが、製造業である我が社にも言えるから、私は掃除に拘っている。

最も汚れるであろう場所のトイレを清潔に保つ、職場を清潔に保つ、そうして毎日掃除をし手を掛けている物には自然と「丁寧に扱おう」という気持ちが沸いて来る、そういう気持ちが芽生えた者は、商品や材料、器械も丁寧に扱うようになる。
我が社から送り出す商品だけを結構にするんではなくて、取引先からは見えない部分もおろそかにしない。
わずか一つの行動が、全てに繋がっているのだ。
人が見ていようが見てまいが、精一杯する。
人が嫌がる仕事ほど進んでやる。
この事は回りまわって、きっと幸運と言う名のチャンスを運んで来るだろう。

 

トイレの汚れに気づけない者も居れば、気づける者も居る、気づいて知らぬふりをする者も居れば、綺麗にしようとする者も居る。
その差は極めて大きい。
自ら進んでするトイレ掃除には「気付ける力」「実行力」「奉仕の精神」が必要なのだ。

たかがトイレ掃除と侮ることなかれ!