ー2022年ー

2022年

1月

22日

多様な意見の中での経営者の意思決定プロセス

当社は多角経営で、業種で言えば製造業とサービス業を営んでいます。また当社には4つの事業部があり、さまざまな事業を行っています。

そのため色々な職種があり、よって前回のブログで書いたとおり多様な人材が勤めてくれています。

同質な組織に比べ、多様性のある組織は経営環境の変化に適応しやすいという利点がありますが、多様性があるゆえに意見が相違しやすかったり、多様な意識や価値観をまとめるのが難しかったりする場合があります。

そんな時の経営者の意思決定プロセスについて書いてみようと思います。

 

当社では各事業部長そして役員も含めて 8名ほどで会議することが多いです。

まず会議で重要なのは、皆が自分の意見を安心して発言出来ることだと思います。

事業部の垣根も、立場の上下も関係なく、何でも言いやすい環境づくりを心掛けています。

心理的安全性が低い状態では、人は「バカな意見だと思われたくない」「そんな事も知らないのかと思われなくない」など自己防衛の心理に陥り、同調した意見しか言えなくなります。

立場が上の人達が偉そうにしていては無用な緊張感を抱かせてしまうので、会議の際、ソファーセットに座るのは社員達で、私や専務そして税理士・コンサルの先生方はパイプ椅子に座ります。

会議の冒頭、「みんな揃った?じゃぁ解散!」と親父ギャグを私が飛ばして、皆の苦笑や失笑を買ってから始まります。一番バカな事を言うのが社長の私です。

 

出て来た意見を頭ごなしに否定したり無理解でいたりすると、次第に意見は出て来なくなり、そうなると私自身、多様な視点から物事を判断することが出来なくなってしまいます。

そのため、ピンと来なかったり、よく分からない意見であっても、社員みんなの当社に入社する前にそれまで過ごしてきた個々の背景や、年代による社会環境や文化の違いなどに思いを馳せ、相手の考え方や価値観、その提案や意見の根底にどんな思いが込められているか、なるべく理解するように努めています。

 

多様な意識や価値観があるゆえに意見がまとまらないこともあります。

民主主義であれば多数決で決めるのでしょうが、多数派の意見が最適解とも限りませんし、ああだこうだと合意形成が出来るまで話し合っていては時間がかかり過ぎます。

意思決定のスピードこそ中小企業の強みですから、「君ならどうする?」と一人一人の意見を傾聴し、良いと思う点は最大限採用して、後は私の経験と経営感に基づいて、経営資源と社会情勢を加味して、最終案は私が組み立てて決めます。意思決定は早いです。

そこで必要なのが、意思決定をした者の説明責任です。

納得していない様子の社員にはとくに、私の計画や考え方をとことん話します。情報も共有します。

お互いヒートアップして夜遅くまで話し合い、最終的に笑顔で納得してもらったこともあります。

その逆に私の方が説得され「よし分かった。それじゃぁ1年間だけ君のやり方でやってみい。それで失敗したら俺のやり方に戻せよ」となった事もあります。(ちなみにその件は現在も彼のやり方で続いています)

 

経験はあるけれど、経営者も答を持っているわけではありません。

とくに現在のような変化のスピードが速い時代には、過去の経験や知識が役に立たない場合も多いです。

ですから朝令暮改の繰り返しが常々つきまといます。

政治でもそうですが朝令暮改は批判を受けやすいです。しかし始めてみなければ分からない事というのは多々あり、刻刻と状況が変わって行くこともあり、状況が変化していっているのに朝令暮改の批判を恐れて最初の計画のまま進んで行っては上手くいくはずがありません。

大きな妥協はしませんが小さい妥協や変更はどんどんします。つまり目的は妥協しませんが、そのために計画の変更はたびたびします。

 

自分がした意思決定が正解か不正解か。そこに捉われると間違えます。

臨機応変に常に見直しながら、自社が進んでいる道を社員の皆とともに自分達の手で正解にしていきたいと日々がんばっています。

<お知らせ>

【3年連続】東京商工リサーチ 優良企業情報誌「ALevel」2023年度版に掲載されました。3年連続で掲載していただく事になり、大変光栄に存じます。

これも皆様のご支援ご高配の賜物と心より感謝申し上げます。

くわしくはコチラ>>

2022年

1月

05日

新年あけましておめでとうございます

2022年(令和四年) 新年あけましておめでとうございます。  

旧年中は格別のご厚情を賜り誠にありがとうございました。本年も、より一層の精進を重ねて行く所存でございます。重ねて変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

さて、私は3年前の新年最初のブログで「ESG課題へ取り組んで参ります>>」という記事を書きました。

その取り組みも年々深化して行っています。(※当社の取り組み>>

本年もESGそしてSDGsへの取り組みを重要課題と位置付け、「持続可能な未来の実現」に貢献できる企業を目指し、全社を挙げて取り組んで参ります。

とくに本腰を入れて行こうと考えているのが、SDGs13番の開発目標「気候変動に具体的な対策を」についてです。

環境問題はグローバルイシューであり、脱炭素経営は大きな潮流です。

CO2排出量削減&省エネルギー等に更に取り組んでいくつもりです。

また「ポストコロナの経営を考える>>」で書いたように、企業をコロナ前の元の状態に戻すのではなく、聖域を設ける事無く、何事に対してもたえず見直しを行い、時代に合った新しい企業に作り変えてまいります。

 

ところで年末の12月20日に、お陰様で還暦を迎えました。

「還暦」を調べてみますと、干支・十干の組み合わせが60年で一巡することから、「元の暦に還る=還暦」と呼ばれるようになったと書かれていました。

干支とはご存知の通り、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」(12種類)の十二支のことです。

十干というのは、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」(10種類)のことで、干支十干はこの2つを組み合わせたものが暦です。

しかし一回りは12年と10種類の順列・組み合わせで120種類ではないの?120年で一巡では?と考えて疑問符が脳裏に浮かびました。

読み進めていきますと十干の10と十二支の12の最小公倍数である60年が干支の一回りにあたりますとありました。何となくにしか納得できずに、最大公約数と最小公倍数を学びなおし、干支十干をそれぞれに10進法と12進法の横書きに2段に並べて書いて、上下に順に組み合わせを考えて行く過程で偶数は偶数のみ奇数は奇数のみの組み合わせしか出来ないことに気が付いてやっと理解できました。

 

ときに、何十年かぶりに「最大公約数」「最小公倍数」という言葉と再会したので、この機会に、当社を最大公約数と最小公倍数とを使って分析してみました。

当社では月毎(15日前後)に税理士・コンサル等の先生方にご参加頂き、全体会議(リモートを含む)を本社で行っています。メンバーは各事業部長と役員の8名+先生方です。

小さい会社ではありますがお陰様で従業員の多様性は多岐に及び、法学部・経済学部・農学部・文学部・家政学部・体育学部・様々な専門学校の出身、英語が堪能な者、障害のある者、また前職が植木屋や長距離運転手・調理師・宅地建物取引主任など、それこそ多様な人材が務めてくれています。

これらの多様性や事業部ごとの特性に垣根を設けず掛け合わせ、独自の部分を拡大・強調していくことで最小公倍数の施策を思考し、企画・開発の可能性を導き出すことが手段であり、そして実行に移していくことが会議の目的です。

また異なる事業部の複数の意見の中から導き出した最小公倍数の施策を、次に各事業部間で妥協できる最大限の落とし所として共通の要素を導き出し、投資資金や経費を最小限に抑えるために共通の重複した部分を精査することで最大公約数を導き出すことが企業努力もしくは経営努力だと考える次第です。

 

オミクロン株が感染拡大の兆候を見せています。

今、日本経済を取り巻く様々な環境の激変が矢継ぎ早に押し寄せていますが、これは「リスク」ではなく、今が新しい仕組みを作っていく「大いなるチャンス」と捉え、いっそう社業に精励いたす決意です。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

※還暦の祝いに、先輩諸氏の皆様が赤い柔道着を贈ってくださいました。