考察:リモートワーク

歴史を振り返れば、パンデミックが急速に社会を変革させ、時にはルネサンスのように新しい文化を創り出して来ました。

思いもしないことでしたが、私達は突如パンデミックを経験するはめになりました。

社会の様々な場所で変化が起こっているのを感じます。

生活様式の変化や業務環境の変化、なかでもリモート会議やリモートワーク等に代表されるデジタル化された業務環境の変化について、苦手分野なだけに、かえって関心を持って、あれやこれやと考察してしまいます。

当社の業種は製造業、サービス業、医療・福祉ですので、リモートワークで対応するのは、なかなか難しいです。しかしオフィスワークが多い企業では必然的にコロナ後もリモートワークが拡大して行くと思います。うまく取り入れればオフィスの規模を縮小したり、郊外に移転したりして家賃を削減することも可能になります。

リモートワークは、いつ何時間働いたのか上司には分かりませんから、結果だけを見る成果主義になるか、もしくは勤怠管理ツールを使って身も蓋もなく管理するようになるかの二通りだと思います。

会議や打ち合わせのデジタル化については、当社は事務所や工場がいくつも微妙に離れた場所にあるのでリモート化が進めば時短になり効率的だなと導入を考え、独断で見積もりを取りましたが、ITリテラシーが高くない我々が、その高い買い物に見合っただけ使いこなせるとは思えず導入を見送りました。

が、私が知らなかっただけで、一部の社員は無料のツールを使ってリモートで打ち合わせをしたり、納品する商品をテレビ電話でお得意様にチェックしていただいたりをすでに行っていたのです。「コロナの前から既にやってます」とのことでした。

コロナ禍で「リモート!リモート!」と新聞やニュースで毎日のように耳にするようになり、また40年以上の付き合いの1つ上の先輩(生涯の縁>>)が急速に進化してリモートで大学の講義をやるようになり、果てはYouTubeで自分のチャンネルまで作るようになったので、取り残された私は焦燥感に駆られ勇み足になっていたようです。

今のところ当社の従業員は無料のツールで事足りているとの事なので、業界の様子を見つつ、遅れを取らないようにと思っていますが、「社長は、そんな細かいことより全体の舵取りをお願いします!」と頼もしいことを言われてしまいました。

しかしながら私のリモート考察は続きます。

今、考えていることは、営業の非接触化が進んだ時に、どのようにしてコミュニケーションを深めれば良いのだろうか?ということです。

普段ならば仕事の話が済んだ後にお茶を啜りながら、または駅までお送りする車の中などで交わす雑談から本音や新しいアイディアの欠片が聞けたり、親睦を深めたりすることが出来ました(飲みニケーション>>)。しかしリモート化で、そういう時間はどんどん減って行くでしょう。

私はアナログな人間なので、初めて名刺交換をさせていただいた後には手書きの手紙を出したり、用件が有っても無くても顔を出したり、時候の挨拶で近況を伺ったりしていました。

若い人は若い人で、「ズーム飲み会」など色々と新しいコミュニケーションの方法を開拓して行くのでしょう。

恥ずかしい話ですが、私はスマホの機能を一切と言っても過言ではないほど、なんだか時間がもったいないような気がするのと邪魔くさくて使わずというか使いこなせずに、アプリをほぼ全部アンインストロールして、それこそガラケー以下の機能に作り替えて使っているほどのアナログ人間です。

しかし図らずもコロナにより急速にデジタル化が進み、「苦手だ」などと呑気なことは言っておれなくなりました。withコロナ時代を生きるために、ただいま苦手なことにも向き合い中です・・・。