臨機応変か、朝令暮改か

朝令暮改

私は自分のことを「石橋を叩いても渡らず、叩いている内に石橋が割れてしまう程の慎重な性格なのである。」とこれまで書いてきたが、

正確に言うと、それは「大筋の部分についてのみ」である。

旅で例えるのならば、旅をするかどうか、そして「する」と決まれば経由地と目的地は慎重に決めるが、そこに行くまでの手段は『臨機応変』で、「みんな!明日は自動車で行くぞ!準備しておけー!」と言っていても、「あれ?想像していたより道が狭くて運転しにくい!みんな!やっぱり自転車に乗り換えよう!」と言う風にコロコロ変化する。

計画から外れだした部分は、慎重に決めていた経由地であっても変える。

重要なのは目的地に到着することであり、大企業と違って臨機応変に事態に対応出来るのは中小企業のメリットである。

自分ではそれを「たえず見直し」として指針にしているが、朝令暮改に捉えられることも多い。

実際、ある仕事を手掛けた時、仕事の途中で作業効率の良い方法が閃き、手段を変えたのでA社というJV(共同企業体)業者から

「これまで他者と組んだ時とは違うやり方だから、やりにくい」と批判を受けた。

そう言われながらも、この後もう一度やり方を変えた。

「丸竹さんは、やり方が途中でコロコロと変わる!」と呆れられた。

しかし結果、この仕事は「無理して受けた納期が短い仕事」であったが、初期想定の3分の2の期間で納品することが出来た。

当社もA社も「短い期間内に納品する」という目的は同じだったから、たとえスタートを切った後であっても、目的を達成するための最善の方法が見つかったのならば、これまでのやり方に拘らず、見直した方が良いと私は考えている。

「途中でやり方を変えると朝令暮改な人間だと思われるかな」などと考えるようになってしまうと、仕事に対する瞬発力が無くなり、挑戦を躊躇するようになってしまう。

 

余談であるが、私は批判や意見・指摘・クレーム等を言ってくださる人が有りがたい!有り難い以上に感謝してしまう!紙面の都合もあるので、この思いについての詳細はリンク先(お節介な人ほど有り難い)をご参照頂きたい。

 

良いと思うことは全てやってみる

目的を達成するための方法であるが、たとえば「顧客を増やす」という目的を達成する為の方法を3つ考えついて実行し、3つとも成果が出たなんて事は、そうそう無い。

毎回100発100中なんて人は、天才的ビジネスマンだろう。

私は、「目的達成に良いと思うことは全部やってみよう!10のアイディアを実行したとして、そのうちの3つでも成果が出れば良い!」と考えている。

実際やってみて成果が出ないと判明すれば、次からやらなければ良いだけのことである。

 

最善に向けて見直し見直し

今、フラワーホームの目標の1つに「入居して良かったと入居者さまに思って頂ける施設づくり」がある。

そのために毎日、見直し見直しの連続である。ほんの一例を挙げると、

たとえば「グランドゴルフ練習場を作ってほしい」という入居者さまの声には、空きスペースを見直して早速芝生を植えた。

「ドッグランの場所を見直して、大きな花壇を作って憩いの場にする方が入居者さまに喜ばれるのではないか?」との声が上がり、確かに今の入居者さま達の生活状況から考えると、ドッグランより憩いの場の方が最善だと判断したので、その日のうちに必要な備品を発注した。

花壇やグランドゴルフ練習場を作る経費と、目的である「入居者さまの満足」を秤にかければ、すぐに答えが出た。「プールを作ってくれ」と言われれば、それはムリであるが、可能な限り最善を追求して行くつもりである。

 

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