神様からの定期便

私は自動車運転免許の更新で、今度こそ「ゴールド免許」だと思い更新申請を毎回楽しみにしている。

しかし未だに「ブルー免許」である。
自慢できる話ではないが、ゴールド免許の制度が出来て以来、未だに1回もゴールドになった事が無い。
何故かというと4年おきくらいに必ず交通違反を犯してしまうからである。
「ゴールド免許」が近づいてくると必ず取締りを受けるので、その頃になるとどこかで誰かに見られているのかなぁとさえ毎回思う。
毎回毎回、更新期限ギリギリに取締りを受けるのである。

記憶をさかのぼると前回は携帯電話だったし、その前は信号無視、その前はスピード違反で、そのもう一つ前はシートベルト。
この偶然の一致、この規則性は、いったい何なのだろうと?とある時、考えたことがあった。
そこで自分なりに思いついたことが有る。
この偶然の一致は、私が前回の違反を忘れて気が大きくなった頃に、神様が警察の方を通して、「気を抜くなよ!安全運転しろよ!」と教えてくれているではないだろうか?
そんな風に頭で考えながらも、アクセルを踏んでしまうのが私の悪い所であるので、
やっぱりこの度もゴールド免許を目前にして、また捕まってしまった。
高速道路での22キロオーバーのスピード違反である。
やはり神様は私を見ていた。
神様は私を見逃してはくれず、「これぐらいだいじょうぶ」と思う私の甘い考えを叩きのめしてくれた。
違反切符を書きながら、この「神様からの定期便」の話を警察官の方達に話すと、「そう言って貰うと大変嬉しい。遣り甲斐がある。」と大層喜んでもらえた。
最後は敬礼で車を送り出して貰った。

捕まったというのに私自身も嫌な気分ではなかった。
考え方一つである。
不愉快なこともその不愉快な事が起きる理由を考えて、自分への戒めだと思うことで感謝出来る。

 

余談だが「大切にしていた物をなくした」「記念のお皿が割れた」だから「不吉だ」と言うような話を聞く度に、私は「本来なら怪我をしていたかもしれないところを、その大切なものが身代わりになってくれた」「だから縁起が良い」と言っている。
考え方一つである。

正解のない答なら、良い方に考えるほうが上手くいく。